コラム

 公開日: 2017-10-11 

山陰地方における知財活動について(その5)-知財情報の有効活用2-

前回のコラムで、中小企業における「知的財産」の創造活動では、焦点を絞ること(選択と集中)が重要となり、そのために、知財情報を活用した調査の重要性について記載させて頂きました。
今回は、知財情報の中でも特許文献・実用新案文献(以降、特許情報と呼ぶ)を活用した調査について、もう少し具体的に記載してみたいと思います。

特許情報を用いた調査には、以下のようなものがあります。
(1)技術動向調査
(2)パテントクリアランス調査(侵害調査)
(3)出願前・審査請求前調査
(4)他社権利無効化調査

(1)は、ターゲットとなる事業領域について、他社の出願・権利化動向、競合他社(トップランナー、新興勢力等)、自社の技術競争力、技術のライフサイクルステージ(導入期、成長期、成熟期、衰退期)などを調べる調査です。
(2)は、自社の技術・製品などが他者の特許権・実用新案権を侵害していないかについて調べる調査です。
(3)は、これから特許出願又は出願審査請求をするにあたり出願・権利化の方向性を決めるための調査です。
(4)は、権利化された特許等を無効化するための調査です。

上述の(1)の調査結果は、様々な目的に活用可能です。
例えば、自社の強みとなる独自技術の把握に活用可能であり、ひいては、自社製品の営業活動にも活用できます。また、当該調査結果からニッチな技術領域を特定可能であり、技術開発の方向性の決定に役立てることができます。また、ライセンスインする他社特許のリストアップに活用することもできるでしょう。
(1)の調査を実際に行う場合には、特定の目的に特化して実施することになります。
(3)の調査は、権利化不能な特許出願又は出願審査請求を減らすことができるため、コスト削減に繋がり、大変重要です。
また、(1)~(3)は、対象となる特許文献が相互に重複する場合があります。例えば、(2)の調査で抽出される、自社の技術が抵触する可能性の高い特許権に係る特許文献は、(3)の調査で特許出願の特許性を否定するための文献となり得るわけです。また、その特許文献は、(1)の調査で抽出される、自社の事業領域において重要な位置付けとなり得る文献であり、その権利者は、競合企業となり得るわけです。
(4)の調査は、他の特許権者から警告状が届いた際や、(2)の調査で侵害リスクの高い他社特許権が見つかった場合や、ターゲット事業領域において他社に独占されたく特許権が見つかった場合などに行われます。

当方は、上述のような調査の能力向上に努めています。もちろん、調査精度を高めるべく有料のデータベースを活用しています。
また、(3)の調査は、特許出願・実用新案出願の基本料金内に含めております。
当方のクライアント様には、上述の(1)~(3)を希望に沿って組み合わせた調査をご依頼頂き、有効にご活用頂いている企業様もいらっしゃいます。
もちろん、100万円を超えるような高額な費用を固定的に設けてはおりません。お客さまの事業にとって最適な費用対効果をお客様ごとに考え、お客さまごとに最適なコストで有用な調査方針を提案させて頂きます。

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