コラム

 公開日: 2016-10-09 

★161コーヒーマイスターの知っておきたい珈琲雑学10/9『堀口珈琲の開業支援』

★堀口珈琲の開業支援
「珈琲の味」、「スキル」そして「意識改革」によって開業支援を行っていく
珈琲雑学1611
■飲食業界において堀口珈琲を知らない人はいないのではないだろうか。
この20数年で躍進した個人珈琲店。カフェやレストランでは、堀口珈琲のコーヒー豆を扱っているというのが一つのステータスのように語られることもある。そんな確固たる信頼を得てきた「堀口珈琲」の歩み、創始者である堀口俊英さんについて焦点を当てましょう。
コーヒーに関する書物には、堀口さんの書物が数多くあります!
■1990年に創業した「珈琲工房 HORIGUCHI」(のちの「堀口珈琲」)。
堀口さんはどのようなビジョンで始められたのでしょうか。
堀口さんの学生時代は喫茶店文化が流行し、「やるなら喫茶店だな」と思って、資金を貯め、脱サラして40歳のときに開業しました。
時代は、バブルの後期でした。
しかし、喫茶店業界はバブルの流れに取り残され、年間3000店以上が廃業するという厳しい時代でした。
そんな荒波にみずから舟を出すのですから、「喫茶」だけで成功するのは難しいと思いました。「今までとは違う、何か新しいマーケットを拓かなければ」と考え、行きついたのが「喫茶」「小売り」「卸」の3本の柱でした。
家庭にコーヒー豆を売るという発想は、まだそれほどなかった時代にビーンズショップを立ち上げ、焙煎して店に卸、家庭に小売するという業務形態をとりました。個人店としては、あの時代に画期的なことでした。
■あの時代、店探しは大変でした。保証金は1000万円もかかるし、物件もありませんでした。1階の物件なんて皆無。仕方がないので、条件は「エレベーターがある」だけに絞りました。なんせ60キロもある豆の袋を運ばなければいけません。そうして見つかったのは、世田谷の住宅街にある2階の店。妻も店を手伝ってくれる予定でしたが、基本的には自分ひとりで営める動線の店づくりをしました。
テーブルや椅子、カップやスプーンに至るまで他店とは違うものにこだわり、世界で一番おいしいコーヒーを目指しました。コーヒーは置いておけば売れていくというものではないので、お客様とのコミュニケーションを心がけ、会話のきっかけになればとコーヒーのネーミングにも工夫しました。
■当時は「モカブレンド」や「キリマンジャロブレンド」など、意味はよく分からないけどなんとなく選んで買う、というのが当たり前でした。そこで「まろやか」「さわやか」など、お客様が味を想起しやすいようなネーミングをつけて販売したのです。今では珍しくもありませんが、当時は斬新でお客様が若干照れながらコーヒーを選んでいるのが印象に残っているそうです。
喫茶は順調でしたが、卸は、既存のものに満足している人が多い中、人を動かすのは大変なことでしたね。結局、労力をかけてアプローチするだけではだめで、自分自身を売り込まなければならない。10年弱で気付きました。それからは、積極的にメディアにアプローチしてでるようになりました。
■開業して約25年、コーヒーのマーケットはどのように変わったでしょうか。
開業してからの10年間は順調な経営が続く一方、不満がうっ積した時代でした。
いいと言われる豆はすべて試しましたが、心から満足する豆には一度も出会えませんでした。そもそも「いいコーヒー豆」の基準もなく、業界としてもあまり追求しません。
違う業界から横入りした堀口さんは、物足りなさを感じていました。当時は世界的に見ても、原材料である生豆への理解度は低かったそうです。
■堀口さんがライフワークとしていらっしゃるプロへのサポート、「開業支援」とはどのようなものでしょうか。
スターバックス、タリーズなどのチェーン店の相次ぐ出店、そして、コンビニの淹れたてコーヒーの参入で、業界はますます厳しくなっています。1980年代に16万もあった喫茶店は、約20年で半分に。それでも喫茶店をやりたいという人があとをたちません。セミナーでは、まず「ほんとうに厳しいマーケットですよ」と強調します。開店しても3年もつのは2割ほど。10年もつ店は100分の3、これは飲食業界では常識です。昔はまじめに一生懸命やっていれば何とかなりましたが、今の時代はそうはいかないのです。
珈琲雑学1612
よく「チェーン店やコンビニにはない、個人店の強みは?」と聞かれるのですが、堀口さんは決まって「専門性」「特殊性」「オーナーの個性」と答えています。これはきっとどの業界でも同じなのではないでしょうか。
マーケティング、メニュー開発、店舗設計と、あらゆる戦力を備えた企業を「戦車」とすると、個人店は「ピストル」のようなもの。到底太刀打ちはできません。でも堀口さんは、『意識改革をして、コーヒーのスキルに、お客様とのコミュニケーション、マーケティングなどをアドバイスして「火炎瓶」くらいは渡したいと思っています』と話されています。
■現在、朝日カルチャーセンターで「小さな喫茶・カフェの作り方」(東京)という講座を開いていらっしゃいます。
カフェで独立・起業したい方は、まずは、この講座に参加してみてもいいと思いますよ。開業中の方は、基本、相談を受ければ対応しますし、新規開業の場合は、個別に相談にも乗ってくれるそうです。
❖株式会社珈琲工房HORIGUCHI
珈琲雑学1613
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現在は都内に「堀口珈琲」3店舗とセミナーハウスを構えていらっしゃいます。
おもな著書に、『スペシャルティコーヒーの本』(旭屋出版)、『珈琲の教科書』(新星出版社)などがあります。
いかがでしたか? コーヒーに関わる人物シリーズが長く続きましたね。
堀口さんは私の師匠のお一人です。当時、話術も学ぶ点がたくさんありました。
カフェで企業をお考えの方! 堀口さんのお話は素晴らしいですよ。
まさしく新四天王に入るお一人です!
ではまた

この記事を書いたプロ

COFFEEカルチャーIKEDA

池田修

鳥取県鳥取市布勢339―3 [地図]
TEL:090-2639-8881

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