コラム

 公開日: 2017-09-30 

「食」からの健康への道しるべ ④

すっかり秋が深まってきましたね。「読書の秋」とか「スポーツの秋」とか言われますが、やはり「食欲の秋」が私にはピンときます。いずれにせよそれだけ秋は快適な季節だと言うことでしょう。しかしながら、8月号でも少し触れましたが、秋には「肺」「大腸」の臓腑に密接な関りがあります。そして、皮膚・のど・鼻にも関係し、病気等にかかりやすい季節です。
秋は、「燥(そう)邪(じゃ)」と呼ばれる乾燥の「邪気(じゃき)」が肺に入り込み、鼻・のどの乾燥や、咳が出やすくなったり、皮膚の乾燥・かゆみ等の症状が生じます。
肺には大きく2つの働きがあります。
一つは、「津(しん)液(えき)」と言う「栄養水分」を全身に行き渡らせる働きを持っています。ですから、肺は「潤い」が重要なポイントです。この機能に障害が生じると肺の機能が低下し、先ほど述べた身体全体に様々な不調が現れます。そして「大腸」にまで影響し、便秘や腸内細菌のトラブル(免疫力低下等)が生じます。「潤い」」を与える食材としては、梨・白きくらげ・蓮・ほうれん草・青梗菜・牡蠣・豆腐・柿、百合根、等です。
もう一つは、呼吸をすることで「エネルギー」を取り入れています。元気、やる気、本気、気を入れる 等・・普段皆さんもよく使用する言葉です。「氣」(=エネルギー)です。この「氣」の働きは重要で、下欄に書き上げました6つの働きがあります。
ちょっと難しくなりましたが、皆さんの普段会話に溶け込んでいる沢山の熟語が、これを証明しています。
元気が出ない。やる気がしない。気持ちがいい。勇気、本気、一気に、血の気が引く、気を失う、気に病む、英気を養う・・・書き上げればたくさんありますね。
皆さんは、こういう言葉もご存じでしょう。「病は、氣から」= 病気は、「氣」の持ちよう(感情)によって、良くもなり悪くもなります。これは「免疫力」によるとも言われています。私事ではありますが、私が板前の修業中の身の頃、父は病院で「余命三か月」の宣告を受けました。何もかもわからない私は必死でしたが、父もまた私の事・店の事が気になり「なんとかせねば」と念(おも)ったのでしょう。父は10年生き延びました。勿論現代医学の治療のお陰もありますが、父の念ずる思い(=氣)が「命」を延ばしたのだと思っています。
ずいぶん違った話になりましたが、私たちの健康は、「感情」にも影響がある事を言いたかったのです。
「思い悩んで胃が痛む」という経験もあると思いますが、「思い」という感情が「胃」に関係するということです。
=感情と臓腑の関係=
  肝臓・胆のう・・・「怒る」
  心臓・小腸・・・「喜ぶ」
  脾臓・胃・・・・・「思い」
  肺・大腸・・・・・「憂い・悲しむ」
  腎臓・膀胱・・・「恐れ」

それぞれの「感情」も臓腑に影響を及ぼすことを知っておいてください。

「氣」の巡りを良くすることによって、健康管理もできます。
「氣」の巡りを良くする食材としては、山芋、ぶどう、リンゴ、鮭、秋刀魚、鯖、粳米 等です。山芋を干したものを生薬名(しょうやくめい)では山の薬と書いて「山(さん)薬(やく)」と呼びます。また、お米には「氣」が充満していると言われています。この「氣」の字の中を見ると、今は「気」と書きますが、昔は「米」の字が入っています。昔は、日の丸弁当一つで田畑等で仕事をしていました。「氣」(=エネルギー)がいっぱい入っているご飯に、消化しやすいように酸味と塩が利いた「梅干し」で十分仕事が出来たといううことですね。さらにご飯の上に、すりおろした山芋をのせて食べる「山かけごはん」は、「病」に無敵ということですね。

 =気の働き=
  ①  血液や体内水分を巡らせる、汗などの排泄物を調節。
  ②    体の組織を温め、体温を維持 
  ③    体の表面をガードして、風邪などの邪気(じゃき)の侵入を防ぐ
  ④    出血等を抑えたり、汗や尿・唾液など過剰な分泌を調節
  ⑤    飲食物から得た栄養水分等を「血」や汗や尿に変化させる
  ⑥    気は栄養に変わる。

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